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水福連携先進事例の取材「三重県鳥羽市」

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取材日:2023年5月18日(木)

水福連携の先進事例として、ジョブトレ-ナー、コーディネーターを育成して取り組まれている三重県鳥羽市へ行ってきました。取材にあたっては三重県の職員の方々に日程調整等間に入っていただき、実現の運びとなりました。

三重県では、既に何件かの水福連携の事例が紹介されていますが、今回はあしたば福祉会のあしたば作業所さんの訪問を兼ねて3名の方々にお話を伺ってきました。

 

≪ご協力いただいた方々≫

三重県水福連携コーディネーター兼ジョブトレ―ナー

・㈱アクアス(就労継続支援B型コラボ)浦田氏

・NPO法人 笑福(ふく)藤岡氏

三重県水福連携ジョブトレ―ナー

・あしたば福祉会 あしたば作業所西井氏

 

三重県職員の皆さん、そして㈱アクアスの浦田さん、NPO法人笑福の藤岡さん、あしたば福祉会の西井さん、お忙しい中、ご協力いただきありがとうございました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。

 

インタビューの様子を牡蛎のコレクター作成とロープのくぎ抜き作業の様子を資料にまとめたのでこちらをご覧ください。→PDF

 

インタビューQ&A(抜粋)

Q:参考になった研修はどのようなものでしたか?

A:三重県の水産研究所で体験ができたことです。

・牡蠣殻茹で、殻並べ、わかめの枠抜き、パッチ漁網など

Q:ジョブトレーナー・コーディネーターになった経緯・動機を教えてください。

A:三重県からの勧めがあったことです。

・利用者の作業の幅を広げ就労につなげ、工賃がアップできればありがたいです。

地域とのつながりが出来れば良いなと思います。

Q:コーディネートを行う上で上手くいったことを教えてください。

A:地域の方と障がい者がコミュニケーションを持てるようになったことですね。

・利用者の皆さんが作業にやりがいを持ってもらったことは何よりです。

・水産研究所で、利用者と一緒に体験をしたが、研究所の方がやさしく接してくれたこともありがたかったです。

・一人でいた方が良いという利用者の方には、ロープの釘抜き作業がはまり、喜んでもらっています。

Q:また上手くいかなかったことがあれば教えてください。(その理由も)

A:利用者の特性の見極めはやはり気をつかいますね。

・職員としての考えと作業の工夫が課題、火やお湯を使う作業への配慮も必要です。

Q:利用者様は様々な特性があると思います。作業差配の留意点を教えてください。また、作業の切り出しなど行程分析などは行っていますか?

ジョブトレーナー・コーディネーターへの心構え・留意点など教えてください。

A:利用者の特性や性格をよく理解する、利用者が楽しくやりがいが持てるような工夫を行っています。

・特にコミュニケーション(水産研究所での経験を踏まえ)は重要ですね。

Q:最後に今後の水福連携に期待することがあれば教えてください。

A:農福・林福・水福に携わってきたが、水福が一番大変だなと思っています。

 

作業の様子

あしたば作業所では、利用者の特性を理解し寄り添った活動を心掛けていらっしゃいました。

室内の様子。支援員の方に作業の様子を丁寧に説明していただきました。

牡蛎のコレクター。一枚のホタテの貝殻に15~20個の牡蛎の卵が産み付けられるそうです。

棒状の金属に1枚1枚ホタテの貝殻を通していく作業。貝殻と貝殻の間にはジョイントを挟みます。

ロープのくぎ抜き作業のために漁師さんからお預かりしているロープの山(このロープは牡蛎のコレクターを海に下げる際に使用します)